2005/11/09(水) 今日も今日とて

8:30起床。雨が降っている。
風呂と食事を済ませたら11:00を廻ってしまったが、今日もとりあえずカンティヨンへ。
今日は樽詰めをしているはずだと思いつつ到着してみて驚いた。入り口の所大きな木のドアが焦げて穴があいているのだ。
中に入ると、「昨夜若い奴らが火を点けた」のだと教えてくれたが、どうやらフランスの暴動に便乗して騒いだのがいたらしく、他にも燃やされた車などもあったそうだが、まったくとんでもない話である。世界でここでしか作れないビールなんだというのに。
上で樽詰めしてるよと教えてもらい2階へ行く。屋根裏の冷却槽からステンレスタンク移されたビールは、高さを利用してそのタンクに直結されたホースから樽に入れられるが、まるで消防ホースでも担ぐようにして並んでいる樽に注いでおり、1段目が終わると2段目の樽を並べて、また注ぐのを繰り返す。
その際、泡が多いため一度に一樽が満杯にならず、何度か注ぎ足すようにして満杯にしていた。数日は栓をしないでおくのだと読んだ記憶があったのだが満杯になると軽い感じですぐ栓をしている。昨年訪れた時はこの状態で隙間からプチプチと泡が出ていたのだろうか。
とりあえず空になってる冷却槽も見に行ってみるが、まだ掃除をする前で細かい泥のような状態のカスが残っていた。
しばらくすると、どうやらタンクも空になったようで樽詰めは終了。掃除後のホップボイラーやマッシング槽を確認しつつ、カンティヨンを後にする。
続いて、ミディ駅から13:21初のアントワープ行きに乗り、45分程かけてアントワープへ。そういえば去年もこのパターンで、やはり雨が降っていたが、昨年のような強い雨ではない。もうすぐやみそうな感じで傘も必要無いほど。
先ずは、クインティンマトシースへ行き、毎度同じであるところのソーセージとデコーニンクを頼む。いかん、デコーニンクを2杯飲んでしまった。
食事後、感慨に耽っていたら団体さんがご入場され一気に店内が騒がしくなったので、ここらが潮時とばかりに店を後にし、引き続きクルミトナールへと向かう。
少し迷ったりすれば酔い覚ましにもなって良いかと思ったのだが、こういう時には迷わないものである。すんなりと到着してしまった。
最初は、mort subito ongefilterd とある2000年のボトル。375mlで度数が7%、値段は4.8ユーロで甘くないグースである。こういうモールシュビトのグースは何処で売っているのだろう。等と考えながら飲んでいたが、いささか軽い。というか薄いように感じられ、いまいち満足感を欠く味わいだった。
続いて de cam ongefilterd oude gueuze というのを頼む。
資料でしか見たことのない醸造所であるが、カンティヨンの貯蔵庫と同じ臭いがする。やや炭酸が強いが、酸味の効いたバランスの良い味わいで大変満足。
さて、頭では、もう1本飲むつもりなのだが体が言うことを聞かない。襲って来る眠気が次第に強まり、このまま寝てしまいそうになってきた。まさか『酔い覚ましに散歩してくる』というわけにもいかず、おとなしく帰ることに。
18:51発に乗ってブリュッセルに戻ると部屋でビールと軽目の夕食。やっぱりもう1本くらい飲めば良かったなぁ。などと未練を残しつつ、その後もビールを飲み続けたのだが、まぁ程々で寝た。

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